トヨタ自動車の書籍が発売されます
書籍『トヨタ流DXを支える心理的安全性と仕事のスピードアップを実現する 2つのカタ: 若手に響く「ものの言いカタ」と「仕事の進めカタ」』が12月11日 発売予定です。
代表理事の石井遼介の推薦文が、書籍の冒頭に掲載されています。
現在、Amazonで予約可能になっておりますので、ぜひお求め下さい。
石井の推薦文は以下のとおりです。
推薦の言葉
-あなたが「次の事例」になる-
本書を手にとったあなたは、ビジネス環境が激しく変化する中でも、多様な世代、多様な才能からなる組織やチームとともに、変革やDXを前に進めようと奮闘されているのだと思います。
トヨタ自動車で、さまざまな心理的安全性づくりの取組みをご一緒させていただいた、デジタル変革推進室担当部長の島田悟さん(本書第1~2章のインタビュー協力者)も、そのようなリーダーのお一人でした。
自動車業界も「CASE時代[1]」と呼ばれる劇的な技術革新の渦中にあります。あのトヨタが、これまでの成功を過去のものとし、クルマの未来を変えるため、変革に取り組んでいます。「幸せの量産」という使命のもと、モビリティ・カンパニーへの変革を志し、クルマを「社会インフラ」と位置づけ新しい価値を創造しようとしています。
このような変革を実現するのは、一人ひとりの「人」に他なりません。若い世代も含め、その一人ひとりの「人」が輝く土壌が、本書のテーマである「心理的安全性」です。DXにおいても、ITツールの導入(デジタル化)を超えて変革(Transformation with Digital)を志すなら、この土壌を整えることがむしろ近道です。トヨタ自動車では、DXできる組織文化の醸成に向け、さまざまな組織・チームがこの心理的安全性の高い組織風土づくりへ取り組んでいます。
トヨタのグループ会社でもそうです。私は、グループ会社の役員研修やグループ横串の部長・部格室長研修など、さまざまな変革のための組織開発のご相談を通じて、まずは自らを変え、そして組織・チームを変えようとしている、多くの「トヨタ人」とお会いしてきました。「子会社である自分たちが、トヨタに必要なNOを言う」という気概と覚悟をもって、よりよい未来を模索しようとする方すらもいらっしゃいました。
変革し未来をつくろうという誰もが、正解などない中で前に進もうとしています。上司が、役員が、親会社が、トヨタが答えをもっているわけではないのです。ちょうど本書の第1~2章で描かれたように、考え、工夫し、実行して、修正して、試しながら、もがきながら前に進もうとしているのです。
あなたも。正解やベスト・プラクティスを集め続けるのではなく、あなた自身がチームとともに行動を起こす必要があります。それは時に、間違いを謝罪する勇気や、来た道を戻る覚悟が必要です。変革はいつも、大変な仕事です。
けれども、朗報があります。あなたの手の中にある本書は、正解がない中でも前に進むための道標です。前に進みたいけれど「どうすれば…?」と迷った、あなたのための本です。ぜひ、藤原愼太郎さんの「2つのカタ」を、まずは自身の職場・業務に合わせて試すところから、始めていただきたいのです。
本書を片手に取り組むことで、気づけば「2つのカタ」に習熟し、使いこなせるようになっているはず。そして、いつの日か、あなたの素晴らしい取組みを、「心理的安全性と変革の好事例」として、社会へ還元していただけたらと思います。
[1] CASE:ネットワークに繋がり情報を蓄積・活用する(Connected)、人間のドライバーだけでなく、AIが自動で運転する(Automated)、購買・所有だけではなく、自動車の共有やサービスとしての移動(Share/Service)、そしてガソリン車から電動化(Electrification)という大きな変化を指す。