メンタルヘルスの需要は過去100年間でとても増えてきています。現在、生涯に6人に1人はうつ病になるともいわれており、益々メンタルの重要性が増えていきます。

勿論、企業様にとっても従業員一人一人のメンタル管理はとても大切になります。企業の生産性を奪う最も根本的な原因は「人間関係の摩擦」であり、個々人の自己効力感やワークエンゲージメントも、精神的な健康と多いに関係があります。精神的な健康を向上するためには、「思い込み」を変える事が肝心です。

「思い込み」というのは「ものの見方、先入観」のことです。

例えば、
「白い細長い麻のたこ糸と60センチくらいの赤い風船を、イメージしないでください」

といっても、人はなんとなく読みながら頭の中で考えて想像してしまいます。想像する事を止めることはできません。
ミスリーディング、ミスディレクションと言っても良いかもしれません。脳には、みたものを素早く解釈し、理解しようとするメカニズムがあります。

だからこそ、思い込みが生まれます。
思い込み1つで、現実はガラっと様変わりします。

日常生活でもそういった思い込みが作り出すイリュージョンはあります。

例えばコップの例。
水が半分コップに入ってるとき、
「半分もあるじゃないか」と思う人もいれば、
「半分しかないじゃない」と思う人もいます。
どう思い込むかで、現実がガラッとかわります。

極端な例で言うと、先日末期癌の患者様の死生観に立ち会いました。死を目前にして自分の人生を振り返り、中には
「なんで私がこんな目に会うんだ、むなしい人生だった」と恨みや後悔を感じる人もいれば、
「みんなにあえて良かったありがとう、幸せです」と感謝の気持ちと受容を感じている人もいました。

本当は、いろいろな捉え方があるはずなのに、一つに凝り固まってしまうとき、「思い込み」があると言います。ネガティブな思い込みを変えるには、普段から、いろいろな観方ができるよう訓練することが大切です。
日本認知科学研究所は、この認知の捉え方を明らかにし、脳科学、脳神経、医学的裏付けのある「ものの観方の幅を広げるトレーニング」をつくり広める事を目的とした団体です。

新しい時代に向かって日本と世界に貢献できるように、新しい科学を追求していきたいと思っています。

一般社団法人 日本認知科学研究所

代表理事 石井遼介